アンケート収集のポイントは2つのみ
アンケート収集というと残念ながら、
「めんどくさい」
「どうしたら良いかわからない」
など、煩わしがられる存在と言えるかもしれません。
とはいえアンケートが必要な場面というのは数多くあります。
煩わしいと思われがちなアンケート収集ですが、その実施の仕方にはコツがあり、そんなに難しい話ではないのです。
アンケート収集におけるポイントは2つ
- 回答する側の心理的負担(不安)を無くす
- アンケートを収集する側の利便性を向上させる
このたった2つだけなのです。
上記2点を押さえておけば、アンケートに回答する側も、アンケートを収集する側もストレス無く、アンケートを実施することが出来ます。
「アンケート収集における2つのポイント」についてさらに詳しく解説してまいります。
アンケートに答える側の心理的負担(不安)を無くす
アンケートを取るならば、言うまでもなく沢山の回答を収集できなければ意味がありません。
回収率を向上させるためには、次のような点に注意する必要があります。
アンケートが回答しやすい(煩わしくない)
セミナーやイベントの終了時などに用紙が配られて
「アンケートにご協力お願いします!」
というアナウンスが流れると、内心
「アンケートか、面倒だな…。」
と思った経験は誰しもあると思います。
とても思い入れのある商品やサービスだったり、逆に腹立たしくてクレームしたいということで無い限りは、一般的にはアンケートは煩わしい存在です。
手書きのアンケートや、回答項目の多すぎるアンケートなどは敬遠される傾向があります。
- アンケートの項目を適正な数に抑える
- アンケートをデジタル化する
など、いかに煩わしく感じさせないか、回答しやすくしてあげるかがポイントです。
本音が回答できる環境にある
例えば1対1のサービスの場合、回答者はアンケートになかなか本音を書くことが出来ません。
例)
- エステサロン
- カルチャースクール
- 士業サービス
- クリニック等
また、アンケート回答者の個人が特定されやすい場合も同様です。
例)
- 手書きで手渡しのアンケート
- 氏名の欄が必須項目になっている
そういった場合には、匿名性がきちんと担保されていること、また回答する場所も人目が気になりにくい場所を設定する(場所を問わない回答方法を用いる)などの工夫が必要です。
アンケートに答える動機がある
アンケートに回答する側にとって「回答する動機」を作ってあげることが回収率アップの秘訣です。
アンケート収集の告知にありがちな文言としては、
「今後のサービス向上のためにお客様の声をお聞かせください。」
というような告知の仕方が定番だと思います。
この様な文面だと、お客様は見慣れてしまっているので心に響きません。
「アンケートは1つ1つマネージャーが目を通し、今後のサービス改善に努めて参ります。」
「クレームも叱責もどうぞお聞かせください!」
「貴方にまた是非ご利用いただきたいので…」
といった、
少々わざとらしすぎるぐらいの熱いメッセージで告知してみましょう。
また、アンケートの回答に特典や割引券、金券等インセンティブをつけるのも、常套手段にはなりますが、大変効果的です。
アンケートの信頼性が高い
アンケートを回答する側の心理としては、煩わしさの次に来るのが「不安」です。
匿名アンケートなら・・
「匿名と言っておきながら個人が特定できるのでは…?」
Webアンケートなら・・
「セキュリティや情報漏えいの心配は…?」
社内アンケートなら・・
「アンケートの回答で自分の不利益に繋がるのでは…?」
アンケートの回収率を上げるためには、こういった不安を払拭し、アンケート自体の信頼性を証明する必要があります。
アンケートを収集する側の利便性を向上させる
アンケート収集の際に起こりがちな問題として、
「アンケートを収集して終わりになってしまい、回答が活かせていない」
という点が挙げられます。
その様な無駄な「取りっぱなしのアンケート」にならないためには、次のような点に注意して実施しましょう。
アンケート収集する目的、活用方法が明確である
商品開発やサービス企画などの場面と同様に、アンケート収集の場面でもコンセプトづくりやペルソナ設定は大変役に立ちます。
- アンケートの回答をどのように今後に役立てたいのか
- どのような人達に回答してもらいたいのか
- アンケート収集後の最終ゴール地点(目標)はどこか
アンケートをただ何となく試しに取ってみようではなく、アンケート収集を企画し始める時点でしっかり決めておくことが重要です。
アンケートの告知を計画的に行う
アンケート収集を実施してみたが「目標数だけ収集できなかった…。」
というケースでは、その原因として「圧倒的な告知不足」が挙げられます。
アンケートそのものの存在がきちんと周知されていなければ、当然回収率を上げることは出来ません。
アンケートの告知にはQRコード、SMS、Webサイト、メルマガ、DMなど様々な手段を用いて有効的にしっかり行いましょう。
アンケートを回収する手間を減らす
回答する側の手間を減らすことの必要性は先述のとおりですが、収集する側の手間についても同様です。
目安箱に入れてもらったアンケートを定期的に回収して、それをデータ入力して、集計を出して、報告書を仕上げプリントアウトし、関係者に共有し稟議にかける・・・。
といったフローを踏むことはとても煩わしく、またサービス改善にタイムラグが発生してしまう点も良くありません。
アンケートを収集するならば、手間とコスト(人件費等)そしてタイムラグの3つが抑えられるデジタルアンケートシステムの導入がおすすめです。
アンケートの内容をこまめにチェックし、共有する
デジタルアンケートならば、お客様から収集されたアンケートの内容をリアルタイムでチェックすることが出来るシステムもあります。
経営改善にはスピード感が大切。
アンケート対応の日を毎週○曜日と設定するなど、定期的にアンケート内容をチェックし、せっかく収集したアンケートの回答が取りっぱなしにならないよう、その後の改善に役立てましょう。
アンケートの回答内容に対する対策は確実に迅速に
アンケート内容をチェックしたら、その後のフロー管理も最後までしっかり行いましょう。
アンケートの回答ごとにナンバリングし、どのように改善していくか、対応するか、それをいつまでに実行するか、改善策を決定した後のタスク管理など、確実に行えることが理想的です。
アンケート収集のコツ<まとめ>
アンケート収集のコツについて解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
アンケートに「回答する側」と「収集する側」の、双方の利便性が整って初めて円滑なアンケート収集が行えるものと考えます。